「ビジネスの催しは退屈なもの」——そんな思い込みを、この会場は静かに覆してみせる。キッザニア東京は本来、子どもが実在の仕事を体験し、社会の仕組みを学ぶ没入型のテーマパーク。豊洲のアーバンドックららぽーと豊洲内に、現実のおよそ三分の二の寸法で街が造られ、約六十のパビリオンと九十を超える職業体験が並ぶ。銀行も、ベーカリーも、警察署も本物さながらで、道には救急車や消防車が行き交う。この街を、大人がまるごと貸切にできる。
妙味は「大人が心から童心に返れる」ことにある。消防士として放水に挑み、パティシエとして菓子をこしらえ、パイロットやモデルを演じる——普段はスーツをまとう参加者が、手を動かす職業体験に我を忘れる。中央プラザではライブ演奏とLEDの演出、そして結びのパレードが街全体を祝祭に包む。役職や部署の隔ては、遊びのなかでおのずと溶けていく。
提案者にとって見逃せないのは、家族や配偶者の同伴を受け入れられる、稀有な柔軟さである。貸切なら大人も子どもも席を同じくでき、家族連れを歓迎する会議やインセンティブにふさわしい。堅い会議や華やかなガラに食傷した層にも、同伴者の満足まで問われる上質な招待の行程にも、笑いと一体感で一人残らず巻き込む——他にない切り口の一枚となる。