一九六九年、彫刻の森美術館が箱根の山あいに開館した——日本で初めての野外美術館である。その革新性は一言に尽きる。美術館の壁を取り払い、芸術を山の景色のなかに立たせたのだ。約七万平方メートルの傾斜地に、ヘンリー・ムーア、マルタ・パン、佐藤忠良、マンズーら巨匠の彫刻が点在し、箱根の山々を借景とする。一つひとつの作品のあいだを歩くとき、あなたが歩いているのは展示室の廊下ではなく、芸術に占められた一面の自然である。
さらに専用の「ピカソ館」を擁する——一九八四年開館、日本初のピカソ専門館であり、約三百余点のピカソ作品を順次公開する。半世紀の歴史性に、「野外彫刻×山景」という他所では再現できない空間そのものが加わり、森全体が、足を踏み入れられ、貸し切ることのできる舞台となる。
MICEの主催者にとって、これは「開放感と没入感」を前面に押し出す一枚だ。屋内の宴会場でイベントを催すのとはまるで異なり、ここでは参加者が天光、山風、彫刻のあいだを自由に歩き、自然と芸術に同時に浸る。野外芸術の開放感で賓客を真に「場のなかへ」引き入れたい主催者に応える——レセプションやインセンティブ旅行のクライマックスをこの森に置けば、記憶に残る度合いは四方の壁より自ずと強い。なお、貸切・レセプションの具体的な利用条件は館側に一度確認する必要がある。