備前国総社宮は、普通の神社ではありません。「総社」とは、一国のうちのすべての神を一か所に合祀すること——ここには旧備前国百二十八社の神が合祀され、一度ここへ参拝すれば、国じゅうの神を遍く拝んだに等しいと伝えられます。その歴史は平安時代にまで遡り、この土地の信仰の枢要です。そして今日、最も独自なのは、二〇一〇年に再建された本殿、二〇一五年に再建された拝殿が、全国唯一、平安時代の様式で復元された社殿であること。拝殿は五百年の耐用年数を見込んで設計・施工されたといいます。そのなかに立つとき、目にするのは、平安建築の言語一式が現代に蘇る姿です。
このキュレーションは、神社を真のチーム体験へと変えます。二十名から百名のチームが法被をまとい、皆で神輿を担ぐのです。神輿がチームビルディングに適するのは、一人では成し得ないから。同じ拍子、同じ呼吸、同じ一度の踏ん張りを求め、重みが皆の肩にのしかかり、誰かが力を緩めれば全員がそれを感じ取ります。神輿が皆の力で担ぎ上げられ、掛け声とともに揺れ進むその瞬間、チームの「一体感」は語られるのではなく、身体で共に担ぎ上げられるのです。
提案を組む立場からすれば、これは「神社を参観する」ではなく、「千年の古社、全国唯一の平安様式社殿の前で、チームが身体の協働をもって荘厳な事を成し遂げる」こと。企業が最も求める結束を、日本の信仰と歴史という荘厳な外殻に包み込む——会議室のいかなる氷解よりも忘れがたい体験です。