青木ヶ原樹海は、誤解された森である。世間はその「樹海」という不穏な名ばかりを記憶しているが、実はここが約1,200年前の富士山噴火の溶岩の上に、生命が一寸ずつ再び育んでいった原生林——「破壊のあと、いかに再生するか」を物語る生きた教科書であることは、あまり知られていない。富士吉田口町の認定ガイドが団体を率いてここへ分け入る。足もとには当時の溶岩流、頭上には千年をかけて育った針葉の原生林、そして天然に形づくられた溶岩洞窟がある。世界遺産・富士山を、遠くに望む円錐形の峰から、その地質と生命の物語に踏み入り触れられる現場へと変える。
体験には二つの張りがある。Aコースは約4キロ・4〜5時間、樹海と森を歩き、英語ガイド・弁当・茶が付き、基礎的な体力があれば参加できる——チームでともに「静まり、分け入る」森の没入だ。一方Bコースは上位のプレミアム版。一般に立ち入りが禁じられた区域にある三つの野生の溶岩洞窟へ踏み入る、「特別に禁足地へ導かれる」冒険の趣で、探索の希少性をいっそう高める。装備(ヘルメット・ヘッドランプ・手袋・雨具)は完備、最大約30名で、チームを同じ「未知」のなかに置くのに天然に適う。
提案の場では、「富士山」という誰もが憧れながらしばしば記念撮影に終わる象徴を、深みと挑戦と隠喩を備えたチームビルディングへと仕立てる最良の器となる。森の静けさ、洞窟の暗さ、再生の物語は、「集中・信頼・共に潜り抜ける」チームの物語を自然に生み出す——とりわけBコースの禁足地の野生洞窟は、インセンティブ団体に「ほかの誰も行けない場所へ、私たちはともに行った」という、他所では得がたい記憶を残す。