臨江閣は、ありふれた会館ではない。1884年、前橋の官民が資金を出し合って建てた迎賓館——皇室や国賓を迎えるために設えられた「格式の空間」であり、今日、国指定重要文化財に列せられている。生まれたその瞬間から、その身分は定まっていた。ここは一般の人が集うための場所ではなく、もっとも大切な客を「丁重に迎える」ための場所だ。
真に得がたいのは、一棟丸ごと貸切にできる点である。本館、別館、そして独立した一棟の茶室が、四季を映す日本庭園とともに、ひと組の客の手に委ねられる。明治の木造の大空間で会議を開き、かつて天皇を迎えた広間でガラディナーやレセプションを催す。訪れる大半の人は、これらの部屋を見学者として通り過ぎるにすぎない。だがこの設えは、客を「今宵この建物のただ一人の主」にする。東京から新幹線で約80分、それでいて別の時代へ足を踏み入れたかのようだ。高い天井、古い木、庭園の静けさ、そして時に磨かれた丁重さがそこにある。
提案者にとって、これは催し全体の「格」を一瞬で定義できる一枚だ。差し出すのは宴会場の広さではなく、歴史の授権感である——迎え入れられたのは、国が丁重に守り、かつて皇室を迎えた建物なのだと、客に悟らせる。この「歴史に正式に迎え入れられる」重みこそ、最ハイエンドの客が本当に対価を払うもの——会場ではなく、身分の確認である。