能楽は世界最古の現存する舞台芸術のひとつ——六百年以上、家から家へ、面から面へと受け継がれてきた「生きた身体の記憶」です。桜間家はその系譜のなかで家元級に位置し、当代は桜間右陣二十一代。ここでお客さまが出会うのは劇場のチケットではなく、一族の私邸に招かれ、彼らのためだけに演じられる一番の能です。舞台と客のあいだに観客席はなく、能面の呼吸と、床を擦る足の間(ま)が、そのまま届く距離にある。
さらにこの体験の核心は、上演のあとにあります。桜間家に代々伝わる能面・装束の収蔵品を、当主の解説とともに間近に拝見する——それも宇髙面打の血統を引く家の面を。多くの家の面は美術館のガラス越しにしか会えませんが、ここでは打ち手の系譜を継ぐ人の手から、面が舞台でどう「命を持ったか」を聴きながら見る。演じられたばかりの面が、いま目の前にある。これは収蔵品の鑑賞であると同時に、一族の六百年の記憶そのものへの立ち会いです。
だからこの一枠は「能を観る」提案ではありません。金では買えない扉——家の名において招かれること自体が価値である体験を、いま最も濃い形で提供できるものとしてご提案ください。文化を深く求めるお客さま、芸術の収集家、そして本物にしか動かされない企業VIPにとって、これは旅程の記憶の頂点になります。