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総本山 金剛峯寺
会場 · 本山・ユニークベニュー · 高野山

総本山 金剛峯寺

出典 www.koyasan.or.jpKongobuji Head Temple
なぜ記憶に残るのか

高野山は、平安時代のはじめに弘法大師によって開かれた真言密教の聖地です。現在では山上に117ヶ寺が存在し、そのうち51ヶ寺は宿坊。宗全体の宗務を司っているのが、総本山金剛峯寺です。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産のひとつでもあります。

拝観券を求めれば、そこからはもう境内です——ここに敷居はありません。重みは、入ったあとに出会うものの側にあります。大広間の襖には松と鶴が描かれ、さらに奥の「柳の間」には柳と鷺。この部屋にはもうひとつの名があります——秀次自刃の間。豊臣秀次はここで自らの生を終えました。低い木の欄の手前に立てば、絵は目の高さに、出来事は足もとにあり、ご案内する者が声を張る必要はありません。

その先には「蟠龍庭」。約2,340平方メートル(約707坪)、日本最大級の石庭です。白砂が雲海を、花崗岩が相対する一対の龍を表し、中央の奥殿を守ります。その大きさは、廊下に立つとまず目で測り、それから口を開くかどうかを決めることになるほどです。

本当に稀少なのは「入れること」ではなく、ここを丸ごとお借りすることです。金剛峯寺の公式サイトに、貸切の催事利用を受け付ける窓口はありません。大広間や蟠龍庭を会場とすることは、予約できるページに載っておらず、個別にお願いするほかなく、しかも整うとはかぎりません。昼のここは、どなたでも拝観できる聖地の中枢。貸切の一夜は、皆が去ったあとに始まります。奥之院の畏敬と響き合い、高野山という体験全体に唯一の頂点を与えます。