東洋文庫は、アジアの歴史と文化を研究する機関です。創立は一九二四年。その蔵書は、アジア研究の図書館として世界で五本の指に入ります。九十年をこえて集められてきた資料は、半分が専門図書館に、もう半分がミュージアムの展示として外に開かれています。
いちばん知られているのは、壁一面の本です。書架は床から天井まで立ちあがり、その真ん中に立つと、人はひとりでに口をつぐみます。この静けさは、演出してつくられたものではありません。本そのものの密度がつくっています。ここにある資料は、一つの機関が九十年かけて、一冊ずつ買い集めてきたものだからです。
会場としての組み合わせも実際的です。オリエントホールは一五五平方メートル、立食で一〇〇名。評価の高い空間です。展示エリアは四一四平方メートル。講義室は八二平方メートルで着席四〇名・立食八〇名。内庭は一五〇平方メートルで立食一五〇名。カフェは一四五平方メートルで着席四〇名・立食七〇名。講演、展示、レセプションを同じ建物のなかで順に運べて、あいだには息をつける庭があります。
向くのは二種類です。ひとつは学会や研究型企業の夜の会。本物の研究機関で開くという事実そのものが説明の役目を果たします。もうひとつは、知性を基調にしたいブランドのイベント。場所は本駒込、六義園のとなりです。都心から遠くはないのに、門をくぐると空気が入れ替わります。