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MIYASHITA PARK
観光スポット · 東京都渋谷区

MIYASHITA PARK

出典 GO TOKYO (Tokyo Convention & Visitors Bureau)MIYASHITA PARK
なぜ記憶に残るのか

渋谷は、自分自身を積み上げました。

一棟のビル。いちばん下は横丁、中ほどは店、いちばん上には芝生が載っています。芝生の上に立って見下ろせば、渋谷が足もとを流れていきます。振り返って下りていくと、まず高級ブランドのショーウィンドウを抜け、さらに下ると、ストリートブランドの看板が一枚また一枚と続きます。いちばん下まで来ると、横丁の灯りがともり、グラスが触れ合い、隣の音楽バーの一夜がちょうど始まったところです。これらは普段、渋谷のあちこちに散らばっていて、互いに相容れません。ここでは同じ一本の道に並び、端から端まで歩いてもわずかな時間です。

もとは、ごく普通の公園でした。一九五三年の開園です。六十年代、誰かがそれを屋上へ持ち上げ、東京で最初の屋上公園になりました。持ち上げたその一手が変えたのは、実は高さではなく、この土地が同時に抱えられる暮らし方の数でした。

ですから、ここを歩く順番には意味があります。まず上がり、それから下りる。まず眺め、それから浸かる。

上層の芝生広場は、眺めるための場所です。昼の渋谷がどんな姿か、人がどこへ向かうか、ビルがどう押し合っているか、ここに立てば一目で収まります。眺め尽くしたら下へ潜り、横丁に入り、人の群れのなかに腰を下ろして、一杯やります。夕方がいちばん良い時間です——店はどこも開いていて、空は暗くなり、それでいて横丁の一夜はまだ始まったばかりで、飲食店は遅くまで開いています。

上から下りてきた人は、たいてい、口には出しにくい発見を持ち帰ります。渋谷は「雑然」のひと言でくくれる場所ではなく、ただ、あまりに多くの暮らし方をひとつに押し込めているだけなのだ、と。そしてあなたはいま、一棟のビルの高さを使って、それらを上から下まで歩いてみたのです。